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年末年始が寂しい独身のための過ごし方|帰省しない正月も悪くない

12月に入ると、街が全力で「家族と恋人の季節」を演出し始めます。

クリスマスソング、家族向けCM、「良いお年を」の挨拶。スーパーの棚は年越しそばとおせちの材料で埋まって、テレビは帰省ラッシュのニュースを流し始める。

普段は平気な独身でも、この時期だけはちょっと効くんですよね。

特に大晦日の夜と元日の朝は、一年でいちばん「ひとり」を意識しやすい時間帯だと思います。除夜の鐘を聞きながら、誰とも「今年もありがとう」を言い合わずに年が変わる。

あの独特の静けさに、胸がすうっと冷えるような感覚になる人は少なくないはずです。

この記事では、その寂しさの正体を軽くほどいてから、ひとりの年末年始を快適に過ごすための具体的なプランを用意しました。読み終わる頃には、「今年はこれをやろう」がひとつ決まっているはず。

それだけで、年末の景色はけっこう変わります。

ひとりで年を越す人は多い(単独世帯の割合、世帯構成で最多、過ごし方のプラン)の図解

年末年始が特別に寂しいのは、演出のせいです

まず知っておきたいのは、この時期の寂しさは増幅されたものだということです。あなたの生活が急に欠けたわけではなく、周りの音量が急に上がっただけなんです。

「家族で過ごす季節」の空気が最大出力になる

年末年始って、「家族で過ごすもの」という社会の演出が一年で最大出力になる期間なんです。

  • テレビをつければ家族団らんの特番
  • CMは実家に帰る人の映像
  • 街は親子連れとカップルばかりに見える

その中でひとりでいると、普段の生活と何も変わっていないのに、相対的に何かが欠けているような感覚になります。

これ、冷静に考えるとおかしな話なんですよね。12月30日のあなたと11月30日のあなたは、同じ生活をしています。

変わったのは周りの演出だけ。それなのに寂しさの体感だけが跳ね上がるのは、比較の対象が急に「家族で過ごす人たち」に切り替わるからです。

SNSが寂しさにとどめを刺してくる

そして現代の年末年始には、昔はなかった増幅装置があります。SNSです。

年越しの瞬間、タイムラインには「家族でカウントダウン」「実家のごはん」「初詣デート」が並びます。SNSは人生のハイライトだけが流れてくる場所だと頭ではわかっていても、大晦日の夜にひとりで眺めていると、じわじわ効いてくるんですよね。

自分だけが取り残されているような、あの感覚です。

SNSを見てみじめな気持ちになってしまう仕組みと抜け出し方は、30代独身がみじめに感じる瞬間と感情の扱い方で詳しく書きました。年末年始に限らず効く話なので、心当たりのある人はどうぞ。

実際は、ひとりで年を越す人は山ほどいる

もうひとつ、事実の話もしておきます。ひとりで年を越す人は、あなたが思っているよりずっと多いです。

日本の世帯でいちばん多いのは、実はひとり暮らしの世帯です。2020年の国勢調査では全世帯の38.1%が単独世帯で、「夫婦と子ども」の世帯(25.1%)を大きく上回っています。

たとえば、こんな人たちです。

  • 帰省しない社会人
  • 年末年始も仕事の人
  • 海外で過ごす人
  • あえてひとりを選ぶ人

見えていないだけで、同じ夜を同じようにひとりで過ごしている人は、街のあちこちにいるんです。

テレビもSNSも「家族で過ごす人」しか映さないから、少数派に感じるだけ。あなたは全然珍しくない、という事実は、覚えておいて損はありません。

寂しさが増幅される理由(家族で過ごす季節の空気、SNSがとどめを刺す、実際はひとりが多い)の図解

最悪ルートを先に知っておく

対策の前に、ひとりの年末年始でいちばん寂しくなるパターンを共有しておきます。ずばり、何も決めずに突入することです。

ポイントは、寂しさの正体が「ひとりでいること」そのものではなく、「選んでいない時間を過ごすこと」だという点です。同じ「家でひとり」でも、自分で選んだ映画マラソンと、なんとなくのスマホ徘徊では、終わったあとの気分がまるで違います。

逆に言えば、プランさえ決めておけば、ひとりの年末年始はかなり快適な連休に化けるんです。

ひとり年末年始の過ごし方5プラン

というわけで、型を5つ用意しました。どれかひとつでもいいし、組み合わせてもいい。

「これいいかも」と思ったものを、手帳なりスマホなりにメモしておいてください。

快適おこもり型

年末に食材とお酒を仕込んで、部屋を暖かくして、観たかった作品を一気見する型です。定番ですが、やり方次第で満足度が大きく変わります。

ポイントは「ちゃんといいものを用意する」こと。年越しそばも、おせち的なものも、ちょっといいお酒も、コンビニやスーパーで十分揃います。

大事なのは値段じゃなくて、妥協の食事ではなく選んだ食事にすることです。「余りもので済ませた大晦日」と「好物を並べた大晦日」では、同じ部屋にいても気分がまったく違うんです。

観るものも、できれば事前に決めておきましょう。「観たかったシリーズを1話から」「あの監督の作品を3本」みたいに決めてあると、だらだらスマホに流れません。

部屋そのものを居心地よくする工夫は30代の一人暮らしが楽しくなる部屋と習慣の作り方にまとめているので、年末の模様替えと合わせてどうぞ。

温泉・旅行型

実は年末年始って、ひとり旅の狙い目でもあります。家族客で混む観光地を避けて、温泉宿やシティホテルでのんびりする。

「正月をホテルで迎える」は、一度やるとハマる人が多いやつです。

大晦日の夜、温泉に浸かって、部屋で紅白なり配信なりを観ながら年越し。元日の朝は宿の朝食をゆっくり食べる。

家で過ごす正月とはまったく別の体験になりますし、「寂しい年末年始」が「ちょっと贅沢な年末年始」に上書きされます。予約は早いほど選択肢が多いので、思い立ったら12月上旬までに動くのがおすすめです。

行き先選びや心構えは独身男の一人旅のすすめを参考にしてください。

生活リセット型

誰にも邪魔されない連休を、部屋の大掃除・模様替え・新年の計画に使う型です。地味に聞こえますが、達成感でいうと5プラン中トップかもしれません。

散らかった部屋で新年を迎えるのと、整った部屋で迎えるのとでは、1月の気分がまるで違います。大晦日に部屋をリセットして、元日の朝に片付いた部屋で淹れたてのコーヒーを飲みながら、今年やりたいことを書き出す。

手帳やノートに向かう時間って、ひとりだからこそ確保できる贅沢だったりします。

初詣・散歩型

元日の朝、静まり返った街を散歩して、近所の神社に初詣。実はひとりの元日の特権って、この静けさなんです。

車通りが消えて、店も閉まって、空気が澄んでいる。一年でいちばん静かな朝を、誰に気を使うこともなく歩けるのは、家族持ちには味わえない体験です。

三が日の有名神社は大混雑ですが、近所の小さな神社なら並ばずにお参りできて、屋台の甘酒くらいはあったりします。朝の冷たい空気の中を歩いて帰ってきて、暖かい部屋でお雑煮を食べる。

これだけで「いい正月だったな」になるから不思議です。

あえて平常運転型

最後は、年末年始ムードから降りてしまう型です。ジムに行き、勉強や副業を進め、普段どおりの食事と睡眠で過ごす。

「特別な連休」ではなく「静かな平日」として扱います。

これが合う人、意外と多いんです。世間が止まっている間って、集中を邪魔するものが何もありません。

連絡は来ない、誘惑のイベントもない。資格の勉強や積み残した作業を進めるには、一年で最高の環境です。

1月4日、休みボケの世間を横目に「自分はこの連休で前に進んだ」と思えるのは、なかなか気分がいいものですよ。

ひとり年末年始の5プラン(快適おこもり型、温泉・旅行型、生活リセット型、初詣・散歩型、あえて平常運転型)の図解

大晦日と元日のモデルコース

プランが決まっても、当日の流れが見えないと結局だらけてしまうので、モデルコースをひとつ置いておきます。おこもり派とおでかけ派の2パターンです。

時間帯 おこもり派 おでかけ派
12月30日 買い出しと部屋の片付けを済ませる 旅先へ移動、宿でのんびり
大晦日の昼 大掃除の仕上げと年越しそばの準備 温泉と街歩き、早めの夕食
大晦日の夜 好物とお酒で一気見スタート 湯上がりに部屋で紅白や配信
元日の朝 ゆっくり起きてお雑煮とコーヒー 宿の朝食、チェックアウトまで温泉
元日の昼から 近所を散歩して初詣、夜は早めに就寝 帰り道に初詣、明るいうちに帰宅

そのまま真似する必要はまったくなくて、「時間帯ごとに何かしら決まっている」状態を作るのが目的です。空白の時間が長いほどスマホとSNSに吸い込まれるので、ゆるくでいいから枠を埋めておく。

それだけで当日の快適さが変わります。

ちなみに、そもそも年末年始の休みが取りにくい、という人もいますよね。「独身だから」でシフトや希望日程が偏っているなら、「独身だから」と仕事のしわ寄せが来る問題のほうもどうぞ。

帰省する・しないは、義務で決めない

「帰省しないと親が悲しむかな」問題も、この時期のテーマですよね。実家との距離感は人それぞれですが、考え方の軸はシンプルです。

義務で決めない、これに尽きます。

義務感だけの帰省は、親にも案外伝わる

「帰らなきゃいけないから帰る」の帰省って、態度に出るんです。スマホばかり見てしまったり、早く帰りたそうにしてしまったり。

親って、そういうのを敏感に察知します。義務感の帰省で気まずい時間を過ごすくらいなら、帰らない選択も全然ありなんです。

とはいえ、「独身のまま帰省すると結婚の話になるのが憂鬱」「親に申し訳なくて顔を出しにくい」という気持ちが、足を重くしている場合もありますよね。その罪悪感の扱い方は「独身で親に申し訳ない」と感じたら読む話で丁寧に書いたので、心当たりがある人は読んでみてください。

時期をずらす帰省は、いいことずくめ

帰りたい気持ちはあるけど年末年始は休みたい、という人には、時期をずらした帰省をおすすめします。1月の三連休や、2月の落ち着いた週末に帰る。

これが実際、いいことずくめなんです。

新幹線も飛行機も混んでいないし、料金も安い。親戚が集まる騒がしさもなく、親とゆっくり話せる。

「正月に帰れなかったから」と手土産のひとつも持っていけば、親はむしろ喜んでくれたりします。年末年始の帰省ラッシュにもみくちゃにされながら義務を果たすより、よほど濃い親孝行になるかもしれません。

寂しさが来たら、来たで大丈夫

ここまでプランの話をしてきましたが、最後に正直なことを言うと、どれだけ準備しても、大晦日の夜にふっと寂しさが来ることはあります。

それは異常でもなんでもありません。演出が最大出力の時期なんだから、当然の反応です。

プランが失敗したわけでも、あなたの人生が欠けているわけでもない。ただ、波が来ただけです。

波が来たときの対処は、シンプルにいきましょう。無理にポジティブにならなくていいので、温かいものを飲んで、お風呂に入って、早めに寝てしまう。

寂しさのピークで人生について考え始めないこと。夜の寂しさは実際より何倍にも大きく見えるので、結論は明るい時間に持ち越すのが鉄則です。

夜の寂しさとの付き合い方は30代独身男の「夜だけ寂しい」の正体と対処法に詳しく書いたとおりです。

帰省は義務で決めない(義務感は親にも伝わる、時期をずらす帰省、寂しさは来ていい)の図解

よくある質問

年末年始をひとりで過ごす人は珍しいですか?

珍しくありません。単身世帯が増えている今、帰省しない社会人や仕事の人、あえてひとりを選ぶ人など、ひとりで年を越す人は見えないだけでたくさんいます。

テレビやSNSが家族の映像であふれるため少数派に感じますが、実際はごくありふれた過ごし方です。

独身が年末年始に寂しくなるのはなぜですか?

年末年始は「家族で過ごすもの」という社会の空気が、一年でいちばん強くなる時期だからです。テレビもSNSも街も家族の風景で埋まり、普段と同じ生活をしているだけなのに、相対的に欠けているような感覚になります。

寂しさが増幅されているだけで、あなたの生活そのものに問題があるわけではありません。

帰省しないのは親不孝でしょうか?

そんなことはありません。義務感だけの帰省は、親にも案外伝わるものです。

年末年始を外して1月や連休にゆっくり帰れば、混雑を避けられて親と落ち着いて話せるので、むしろ良い時間になることも多いです。帰る気持ちがあること自体が、十分に親孝行なんです。

ひとりの大晦日は何をして過ごせばいいですか?

大切なのは、何をするかを前もって決めておくことです。好きな食べ物とお酒を仕込んで観たかった作品を一気見する、日帰り温泉や宿に行く、部屋を整えて新年の計画を立てる。どれでも構いません。

自分で選んだ予定があるだけで、大晦日の夜は快適になります。ノープランで突入することだけ、避けてください。

年末年始の寂しさがどうしてもつらいときは?

無理にポジティブになる必要はありません。温かいものを飲んで、お風呂に入って、早めに寝てしまいましょう。

寂しさのピークは長く続きませんし、1月2日にもなれば世間の家族ムードは薄れていきます。つらい夜に人生の大きな結論を出さないこと。それだけ守れば大丈夫です。

静かな正月は、ひとりの特権でもある

年末年始の寂しさは、社会の演出で増幅されたもの。だからこそ、プランを決めて自分で選んだ時間にすれば、ひとりの年末年始は快適な連休に変わります。

おこもりでも、温泉でも、リセットでも、平常運転でも、選んだものならそれが正解です。

そして元日の朝の静けさは、実はひとりでいる人だけが味わえる特権だったりします。誰にも起こされず、誰の予定にも縛られず、一年でいちばん静かな朝を迎えられる。悪くないと思いませんか。

明けて2日にもなれば、世間の演出は平常運転に戻っていきます。あなたの生活も、ちゃんと続いていく。

連休の残りをどう使うか迷ったら、30代独身の休日の過ごし方30案ものぞいてみてください。それでは、良いお年を。

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